キリン シングルグレーン 富士
キリン シングルグレーン 富士
種別：シングルグレーンウイスキー
地域：日本（静岡県）
使用グラス：リーデル ヴィノム シングルモルト
【香り】
フルーツを思わせる甘い香り。ナイアガラのような白ブドウ系やシロップ漬けのオレンジピール。洋ナシのジャム。蜂蜜。時間が経つにつれ、シナモンパウダーのようなスパイスを思わせる香りが出てくる。
【味わい】
まろやかな印象。酸味は柔らかく、しっかりとした甘さを感じる。渋みはあまり感じられず心地よい。樽のニュアンスは程よく、ブドウ系の香りが鼻孔に滞留したことから、不思議とフルーツブランデーのような印象も受けた。
【もう少し詳しく】
2021年はキリンさんのシングルグレーン「富士」について書きます。というのもキャンペーンに応募したところ、サンプルボトルが当たったんです。
大河ドラマの「麒麟がくる」も来週が最終回ですが、うちにはキリンがきました。選んでいただきありがとうございます。
香りも味わいも全体を通して優しい印象を受けました。スパイシーさもありますが、甘い余韻が心地よく残ります。モルトによく感じるスッとした印象もないですね。
特に不思議だったのは、ブドウ系のニュアンスです。ブドウについては決して詳しくないのですが、黒ブドウというよりも、ナイアガラのような白ブドウ系かな？と思います。
公式の「おすすめの飲み方」を読むと、確かに「ブドウ」の文字が出てくるのですが、なんとも不思議でした。
そもそも私はシングルグレーンの経験値は高くなくて、せいぜい10種類ぐらいです。響21年のグレーンとか面白い経験もさせていただいたこともありますが、決して詳しくはありません。
そんな私が最も見かけるシングルグレーンウイスキーは、サントリーさんの「知多」です。こっちはハイボールで飲むと美味しいです。
ちなみに、知多は知多でも「知多蒸溜所特製グレーン」はは現行と雰囲気が違っていたような。汚い写真で恐縮ですが、私はもっぱらストレートで飲んでいました。
（ちなみにグラスが水っぽいのは、ご容赦ください。当時は写真を撮って他人様に見せるなどという発想は全く無かったので酔っぱらいの酔狂で撮ってみただけなんです……。）
今回の「富士」は現行の「知多」の雰囲気を思い浮かべながら飲むと、全く違います。「知多」は割とさっぱり系ですが、「富士」はガッチリして甘みも強いです。
飲み方についてキリンさんは「ストレートで試した後はクラッシュアイスを入れてみて」とアナウンスされています。グレーンウイスキーにこだわるキリンさんのことですから、まず間違いないでしょう。
キリンさんのグレーンウイスキーへのこだわりについては、「富士山麓」で触れた通りです。
また、雑誌『Pen』では田中さんと肥土さんが対談されており、グレーンウイスキーにもスポットを当てています。サッと読めるのでオススメしておきます。
では、富士御殿場蒸溜所のグレーンは、どのようなものなのでしょうか？少しおさらいしておきましょう。
【富士御殿場蒸溜所のグレーンについて】
まず、 富士御殿場蒸溜所は静岡県の御殿場市にキリンさんが所有する蒸溜所です。
富士御殿場蒸溜所では、以下の3種類のグレーンウイスキーが作られています。使用する蒸留器もそれぞれ異なります。
- ライトタイプ：ビアカラム＆ダブラー：すっきり華やか。縁の下の力持ち
- ミディアムタイプ：ケトル＆カラム：バランス型。キーグレーン
- ヘビータイプ：マルチカラム：ボディしっかりパワフルタイプ
ちなみにサントリーさんも連続式蒸溜器の組み合わせを変えることで、複数タイプのグレーン原酒を作っています。
響21年のグレーン原酒とか長熟の知多は非常に美味しかったです。
さて、キリンさんは、かつてグレーンウイスキーセットを販売されていました。「富士」の両方があれば、より一層ブレンダーの妙技を知ることができるのですが、いつの間にか軒並み売切れなんですよね……。
“原酒の香りを愉しむ”グレーンウイスキーセット｜KIRIN（キリン）公式通販DRINX
実際に3種類のグレーン原酒を配合してみると、なかなか難しいです。
ヘビータイプが多いとくどく、ライトタイプが多いと淡白。ならば間をとってミディアムタイプ全振りだと「これじゃない」感があります。
自分でやってみて初めてブレンドの難しさが理解できるので、テイスティングキットを見かけたら遊んでみてください。
とは言え、ジャパニーズウイスキーは海外からも注目されています。飛ぶように売れていきくので、欲しい物は躊躇わずに買う、というオタクの精神がウイスキーにも必要になってきました。
フラッグシップモデルの富士30年のお値段は275,000円（税込）。さすがに販売中ですが、やがて売切れていくでしょうねえ。
どこかで飲めたらいいなー。
【最後に】
お気づきかもしれませんが、グラスを新調しました。Riedelさんのマシンメイドを2種類とハンドメイドを1種類（セールで）購入しました。コロナで大変ですが、楽しみを見つけながら、今年もブログを書いていきます。
去年最初は何だったな？と調べたら「鶴」でした。記録を残すと恥ずかしいこともありますが、良いこともありますね。
時代はブログより動画なのかもしれません。でも、素人のおっさんが配信しても恥を晒すだけですし、何より私は書いて遊ぶのが好きなんですよね。
「ブロガー」とかシャレオツなものではなくて、ISDN時代からの遊びの延長です。チラシの裏に書けと言われればそれまでですが、その辺りはご容赦ください。
では、今年ものんびり書いて遊んでいきます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
帰宅してご飯を作って猫と遊ぶと、もう寝る時間です。今年の目標は 2000字以内の内容を30分程度でサッとまとめられるようになることです。
