石炭直火蒸溜 シングルモルト 余市 ノンエイジ(NA) 旧ラベル(終売品)
石炭直火蒸溜 シングルモルト
余市
最低熟成年数:不明(ノンエイジ)
容量:500ml
アルコール度数:43%
地域:日本
種別:シングルモルト
【香り】
ピート香はあまり感じられず、熟した果実の香りを感じる。オレンジの皮、やや熟したバナナ。ローズヒップのようなハーブの要素も感じる。樽の要素もしっかりと感じる。
【味わい】
口に含んだ瞬間はリンゴやモモといったフルーティーな味わいが広がる。その後、スモーキーフレーバーも感じるが、非常に柔らかく軽い。むしろ、オレンジの皮やバニラの要素の方が拾える。
余韻は中程度。少し焦げたような麦の香りとともに、ほろ苦い味わいが残る。
【留意点】
開栓してから年数が経過しています。開栓直後は、もう少しアルコール臭が強く刺激も強かったです。
【もう少し詳しく】
今日は余市NAの旧ラベルです。確か2015年8月に終売となったと記憶しています。購入した詳しい日時は忘れましたが、確かイオンにいっぱい並んでいて「こんなの出たのか」と思って購入した記憶は残っています。1500円ぐらいだったかな?ちなみに、同じ時期に宮城峡のNAも購入しました。
ニッカファンとして「興味が沸いたニッカ製品は、とりあえず買う」という習性があった私ですが、なんといっても目を引いたのは縦書きのラベルです。
余市12年と並べてみると、「ジャパニーズウイスキーだぞ!」みたいな雰囲気が出ている……気がします。
さて、この余市NAについて、ネットで評判を検索すると賛否両論が見受けられます。「アルコール感が強い」という意見や「もっとピート香を感じたい」という意見もある一方で、「1500円ぐらいで買えるシングルモルトとしては、破格の美味しさ」という意見も見受けます。
実は、購入直後は「うーん……?」という感じでした。余市12年と比べると、アルコール感が強くて少し若さを感じたんです。
で、しばらく放置してあったのですが、最近になって「美味しい」と思うようになってきて、あれよあれよと飲んでしまいました。
1000円代のウイスキーって、ブレンデッドウイスキーの価格帯ですよね。手元にあるボトルだと、こんな感じでしょうか……?*1
そう考えると、シングルモルト余市が1500円で買えたことは、かなり幸せなだったんだなあと思います。
ただ、ちょっとしたギミック(というものでもありませんが)を指摘すると、このボトルの内容量は500mlなんです。ですから、700mlに換算すると2000円ぐらいになるのでしょうか。それでもクオリティの高さを感じますが。
さて、値段の話ばかりも何なので、ちょっと味わいについて書きます。余市について評判を眺めていると、結構「パワフル」とか「スモーキー」といった部分が強調されている印象を受けます。
確かに「石炭直火蒸溜」を謳っていますし、力強さも持ち味なのだと思います。
その一方で、余市ってしっかりフルーティーだと思うんですよね。また、スモーキーさについてはアイラモルトではなく、アイランズのタリスカーと傾向が似ていると思っています。
これについて、例えば今回の余市NAの裏ラベルに、公式テイスティングコメントが掲載されています。そこに、このように書かれています。
果実香豊かな香り立ち。やわらかなモルトと甘い樽熟成の香りが爽やか。
(中略)
ほのかなスモーキーさと潮の香り。
【味わい】に関する「クリーミーな口当たり」はさておき、【香り】については、「確かに」と思うところが多かったです。今回の余市NAのフルーティーさに関しては、けっこうトロピカルな印象を受けました。
ちなみに、現行品の余市NAは、このボトルとは傾向が変わり、ピートを前面に出しているという印象です。飲み終わってしまったので、また買ってこなきゃなあと思っています。
それでは、本日はこの辺で失礼します。
*1:ハイニッカはちょっと安めかもしれません。