琥珀色の研究 -A Study in Amber-

( ・x・)<琥珀の沼で泳ぐ「ぱさぱさ」です。ご一緒にいかがですか?

ブラインドテイスティングしたもの

 先日、ポニキ📷@W2dPCbotさんウイスキーを少量ずつ送り合いました。その際に「ブラインド!!」と書かれた小瓶を同封していただいたので、トライしてみました。

結論から書くと、非常に勉強になったし面白かったです。

今回は、飲みながら書いたことをベースにまとめました。

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【外観】

色:麦わら色、薄いゴールド
清澄度:濁りなし
粘性:中〜少し強め。弱くは無い。

【香り】

リンゴ、メンソール、コンペイトウ、青草、干し藁、オイル、レモン、パイナップル、麦芽、紙

【味わい】
  • リンゴのような甘みを感じるが、すぐに強い清涼感が広がる。
  • その後は全体的にまろやかな味わいが出てくる。
  • 柔らかい酸味。上品な甘み。程よい渋み。
  • 余韻の長さは中程度。淡い甘みが続く。
【印象】
  • モルトウイスキー
  • 強い清涼感が特徴
  • 若さは感じなかった。樽の影響も感じられる。熟成年数は20年程度か?
  • アルコール度数は標準的な度数よりも強いものの、50%台では無いだろう。
【国についての考え】
  • アメリカンでは無い。
  • ジャパニーズで、こんな清涼感は未経験。たぶん違うよね。
  • アイリッシュだと、もうちょっとトロピカルな感じがあるような……。
  • 台湾は、もうちょっと樽をいじってくるような気がする。
  • ブレンデッドじゃないから韓国とは違うな。
  • インドやオーストラリア等は自分の経験値が不足しているので除外。分からん。

以上のことからスコッチで考えてみる。

【どう考えるか?】
  • アイラやアイランズは除外する。
  • 主観が入るが、ローランド近辺か?
  • とにかく強烈な清涼感とまろやかさが共存している。不思議。
  • 製造過程に特徴があるのかも
【銘柄を考える】

自分の経験値は多くは無いが、とりあえず「原料はモルトだが特殊な製法の銘柄」を考えた。

日本だと「伊達」とか「カフェモルト」が挙げられる。

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スコッチウイスキーでポットスチル以外と言えば、ローモンドスチルと連続式蒸留器が思い浮かぶ。となれば、グレンバーギの「グレンクレイグ」やミルトンダフの「モストウィー」あたりが思いつく。

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ただ、これらはいずれも1981年に蒸留器が撤去されている。

ならばロッホローモンドか?ロッホローモンドであれば、ローモンドスチルも連続式蒸留器も所有している。

www.lochlomondwhiskies.com

加えて、ロッホローモンド蒸溜所の位置はハイランドであるものの、実際はローランドとの境界線*1近くにある。

で、ここまで考えたところで「うん、がんばった。他の蒸溜所だったら分からん。これでいいや」という諦観も手伝って、結論を出しました。

そして、この時点で「あ、ポさんはロッホローモンド推しだったな」と気が付きました。

【結論】

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  • 蒸溜所:ロッホローモンド
  • 原材料はモルト
  • カテゴリはグレーンウイスキー(連続式蒸留器を使ったウイスキー
  • 熟成年数は20年前後
  • アルコール度数は44%~50%
【答え】

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  • 蒸溜所:ロッホローモンド
  • シングルグレーンウイスキー(原材料はモルト。連続式蒸留器を使ったウイスキー
  • 熟成年数:21年
  • アルコール度数:48.4%

www.thatboutiqueywhiskycompany.com

【感想】

ブラインドテイスティングって、答えが当たると嬉しいし、外すとめちゃくちゃ悔しいです。ただ、クイズ大会になってはいけないので、出題意図が大切だと思っています。なので、出題する方が難しいんじゃないかと思っています。

そういう意味で、今回の出題は「ああ、良いなあ」と思ったし、存分に楽しめました。私自身は、あまりロッホローモンドを飲んだことが無かったのですが、面白いですね。

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ちなみに、熟成年数20年前後と書きましたが、なかなか判断が難しかったのが正直なところです。実は18年ぐらいかなあと思っていたんですよね。なので、21年と聞いて驚きました。

そこも含めて勉強になりました。ポさん、ありがとうございました。ロッホローモンド推しの理由がよく分かりました!

*1:ここではハイランドとローランドの境界線をダンディーとグリーノックを結ぶラインとする。