ウイスキープロフェッショナル「筆記試験」について
WP試験の概要や難易度については、前回にまとめたとおりです。
今回は、筆記試験に的を絞ってまとめていきます。ただ、私は筆記試験の判定がCだったので、あまり偉そうなことは言えません。AやBで合格された方がいらっしゃれば、是非その方々の話を参考になさってください。
【どれぐらいの期間、勉強したのか?】
おおよそ2ヶ月(3月下旬~5月27日)の期間ですが、最後まで受験を迷っていたこともあって、3月下旬は比較的のんびり勉強していました。
受付最終日の4月18日(水)の消印で申し込んでからは、本格的に勉強を開始しました。
【どのような試験内容なのか?】
ウイスキー文化研究所の方から「具体的な問題を書くのはご遠慮ください」と言われているので、あまり詳しく書けませんが、おおよそ以下の内容が問われます。
- ウイスキーの製造について、麦を育てるところから出荷までの流れと仕組みを理解できているか?
麦の種類、酵母の種類、製麦、糖化、発酵、蒸留、熟成など……
- ウイスキーの歴史について、文化的な背景も含めて理解できているか?
- 各地域のウイスキーについて、法定義を理解できているか?
- 最新のウイスキー業界について、知識を得られているか?
クラフト蒸留所や日本のウイスキー市場についてなど……
百聞は一見に如かずです。過去の試験問題を解くのが手っ取り早いでしょう。
【記述式について】
問われる内容は、エキスパート試験を少し掘り下げた感じでしょう。全く歯が立たない問題は、ほとんどありません。ただ、気をつけたいのは記述式の問題です。
まず、エキスパート試験の出題形式は選択式でした。例えばこんな感じです。
答え:
さあ、どうでしょう?「4.聖☆おにいさん」は違いますよね。どうみてもマンガの名前です。ですから残りの1~3のいずれかが正答になるわけです。
もちろん、ダイレクトに「1.聖パトリック」と答えられる人もいるでしょう。
ただ、「えーと、聖ジョージはイングランド関係でしょ、聖コロンバはアイルランド出身だけど、アイルランドを追われたから違うよね。ってことは、聖パトリックか」と消去法で答えることもできるわけです。
ところが、記述式ではヒントがありません。
答え:
つまり、ノーヒントで「聖パトリック」と書けなくてはいけないわけです。ですから、記述式の問題は、自分の知識と経験がダイレクトに反映されることになります。
【筆記試験の勉強で、何を使ったのか?】
【過去問】
雰囲気を掴むには、やはり過去問が最適です。Webサイトで購入できます。
平成19-22年度は、問題に対する分析が載っていて興味深かったです。ただ、情報が古い問題も混じっている点は注意が必要でした。
ちなみに、3月に初めて取り組んだときは30点ぐらいでした。
【ウイスキー通信&コニサーズクラブ】
WhiskyGaloreの前身の本です。各蒸留所の訪問記や科学的な分析が参考になりました。
また、過去のウイスキープロフェッショナル試験に関する分析やウイスキー検定の過去問も掲載されていたので、勉強のヒントになりました。
このまとめを書いている段階では、まだWebサイトで購入できるものもあります。
【WhiskyGalore】
これはわざわざ説明しなくても良いかもしれません。Webサイトで購入できますが、JWRC会員は郵送されてきます。書店でも購入できるらしいのですが、田舎の書店では見つけられたことがありません。
ちなみに、Vol.3のバーボンQ&Aは非常に参考になりました。
【ウイスキーコニサー資格認定試験教本】
これが無い事には始まりません。
ただ、次年度の試験では新しい教本を使うことになりそうです。こちらもWebサイトで購入できます。
【GoogleMAP】
これは試験対策というだけでなく、私の趣味でもあります。とにかく私は、GoogleMAPで蒸留所を見るのが好きなんです。
「アードベッグって、本当に海の近くだなあ」とか「キルホーマン蒸留所付近のストリートビューが無い!」とか言って遊んでいます。
また、ルート検索機能を使って「スプリングバンクからグレンスコシアまで、徒歩で北上して7分か。」とか「ハイランドパークからスキャパまで、車で南下して6分か。」とか言って遊んでいます。
蒸溜所の位置関係を問われることもあるので、その対策にもなります。
まとめ
筆記試験については、おおよそこんな感じです。次回は官能試験についてまとめていきます。