琥珀色の研究 -A Study in Amber-

( ・x・)<琥珀の沼で泳ぐ「ぱさぱさ」です。ご一緒にいかがですか?

ロッホサイド 1981 19年 ケイデンヘッド

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LOCHSIDE 1981
Cadenhead Authentic Collection
熟成年数:19年(1981-2000)
容量:700ml
アルコール度数:58%
地域:東ハイランド

※Barアンバールさんよりテイクアウト

【香り】

缶詰のパイナップル、プルーンジャム。キャンディやシュガーグレイズのような甘い香り。

時間が経つと、ライチやマンゴー、黄桃といった濃密なフルーツの香りが出てくる。また、奥の方に少し駄菓子めいた人工的な甘い香りも感じられる。

更に待つことで、土っぽさや麦、柑橘類のほろ苦さを感じさせる香りが出てきた。

全体的にフルーティーな香りが強く出るが、しっかりと吸い込むと塩気を連想させる香りも拾えた。

【味わい】

濃厚な甘みが口中に広がる。やや人工的なシロップめいた厚い甘さ。余韻に少し子供向け薬品のような雰囲気も感じられる。

徐々に淡い渋みとスペアミントのような要素が顔を出してくるものの余韻にトロピカルな感じが続く。また、蜂蜜のようなコクのある甘さも残る。

甘さと清涼感、軽い渋みを感じさせる要素が代わる代わる出てくる点が面白い。

【もう少し詳しく】

「駄菓子めいた」と書きましたが、若干作り物っぽいというか、ケミカルと言うんでしょうか、そういう感じもあります。

今回のロッホサイドはシェリー樽熟成です。シェリー樽で熟成されたウイスキーは、ほうじ茶のような液色のものも見かけますが、今回はゴールドって感じです。

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香りのフルーツ感や口に含んだときの濃厚な甘みはクセになるというか、こういうのは定期的に飲みたくなります。

ただ、残念ながらロッホサイドは閉鎖蒸溜所なんですよね。1957年から1992年まで東ハイランドで稼働していたのですが、今は取り壊されています。

ディスティラリーボトルも出ていますが、私は見かけたことはありません。

長熟のリリースは今でも続いていますが、人気や地名度は高くないため買おうと思えば買えます。

それなりに高いのですが、ポートエレンのように「月給か」と突っ込みたくなりほどには暴騰していません。

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そんなロッホサイドですが、私もGMのコニサーズチョイスとかシグナトリーのサイレントスチルあたりを飲んだ記憶がうろ覚えにあるだけです。

しかも当時はアイラもスペイサイドも訳が分からず飲んでいたので、ほとんど記憶にございません。

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そんなわけで「ロッホサイドってどんな蒸溜所だったっけ?」と思い、久しぶりにマイケルジャクソン氏の『スコッチウイスキー、その偉大なる風景』を引っ張り出してみました。

LOCH LOMOND、LOCHNAGAR、LONGMORN、MACALLAN、と……。

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無いじゃん!LOCHSIDE無いじゃん!

というわけで、目次((を見て「Lochside」を調べると……やっぱりありません。LochranzaからLockhartに飛んでいます。

この目次には「蒸留所のリストは載せていません」と断り書きがありますが、キーワードすら無いとは……。

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調べると、『モルトウイスキーコンパニオン』でも途中で消えていました。

そこで今回は摩幌美さんのページを読んで楽しく勉強させていただきました。先人は偉大ですね。

jp.mahorobi.com

あまり情報が無いのにダラダラ続けるわけにもいきません。というわけで、本日はスッパリとこのあたりで失礼させていただきます。

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給餌機に自然な感じで座っているノチーノさんと、扉を開けようと頑張るピートくんです。この取っ手で突破されると非常に困るので、ハラハラドキドキしています。 

【12月4日(金)追記】

遊びにきてくださる荻窪彰様からソサエティのページを教えていただきました。

リンクを貼らせていただきます。ありがとうございました!

ロッホサイド | 蒸溜所一覧 | SMWS

【参考にした図書およびwebサイト】