サントリー 山崎 リミテッドエディション2015
山崎 LIMITED EDITION 2015
・熟成年数:記載なし
・蒸留年数:記載なし (2015年5月26日発売)
・アルコール度数:43%
・容量:700ml
【香り】
甘く華やかなオーク香。熟れた果実。公式テイスティングノートには「メロン」とあるが、赤肉メロンではなくアールス(マスク)系メロンの香りだと感じる。また、カスタードクリームのような香りもある。その後、中盤からは木の要素が強く、グラスに残る香りもウッディ。
【味わい】
ボディは軽めだが、舌ざわりは少し粘度がある。クリーミーで淡い蜂蜜の甘さを感じる。徐々に酸味を感じるようになり、やがてピリピリとした要素がはっきりと感じられるようになる。香りは深く余韻も長いだけに刺激が目立ち、やや不思議な分離感がある。方向性としては「疑似18年」とでも言うべきだろうか。
【オンザロックについて】
荒っぽく「疑似18年」と書きましたが、リミテッドエディションシリーズはうまく作っていると感じます。分離感があると書いたものの、シリーズを通して甘い香りと序盤のクリーミーな味わいは流石です。
少量加水をしてもあまり崩れないので、少量加水しても良いと思います。その一方で、オンザロックで飲むと甘い香りが薄らいでしまいます。
2014だけは少し個性が異なるものの、2015以降はスパイシーな味わいが強調されるので、一緒に香りも楽しむことが大切だと思っています。
「しっかり、くんかくんかして、脳裏と鼻孔に香りを記憶させたぜ!」と万端の準備が整えばオンザロックで飲んでも良いと思いますが、個人的には、ストレートの方が好みです。分離感については、個性と割り切ってもいいのかなあと思いました。たぶん長熟を飲んだ経験が多い方ほど「あれー?」と感じるようになる気がします。
でも、ストレートで香りと粘性のある舌触りを楽しんだあとは、ちょっとずつ水を足していって変化を楽しむという、言い方は良くないかもしれませんが、実験的な飲み方を楽しめると思います。
【もう少し詳しく】
数量限定&ギフト限定の「山崎リミテッドエディション」シリーズは2014年5月20日に登場しました。NHKの連続テレビ小説「マッサン」は9月スタートなので、まだまだウイスキーブームという雰囲気ではありませんでした。
山崎12年が5000円、山崎18年(ピュアモルト表記)が1万5000円程度で買えた記憶があります。
そんななか、LE2014年の販売価格は8000円。ノンエイジで12年よりも高価でした。「随分と強気な価格設定だなあ」と思いましたが、実際に結構売れ残っていました。サントリーを応援する気持ちもあって購入したのですが、今や2014はオークションなんかで高騰しています。すごく複雑な気持ちになりますが、ひとまず毎年買っています。
キャッチコピーは「ギフトでしか味わえない山崎」。確かに外観は高級感が漂っています。ボトルに描かれる絵も毎年変わります。
2014年は山崎蒸留所がどーんとそびえます。*1
2015年はポットスチルが並び……。
2016年はダンネージ式ラックでした。
ちなみに小冊子が付属しており読むと面白かったのですが、時間が足りませんでした。読んでいただいている方には申し訳ありません。
他の年と比べることも含めて、また明日にでも……。
*1:中身が無いので小冊子の写真で代用します。