琥珀色の研究 -A Study in Amber-

( ・x・)<琥珀の沼で泳ぐ「ぱさぱさ」です。ご一緒にいかがですか?

グレンギリー12年  オフィシャル 1990年代後半~2010年

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GLEN GARIOCH 12YO(1990年代後半~2010年)※10年以上前に開栓

シングルモルトウイスキー
・最低熟成年数:12年
・アルコール度数:43%
・容量:700ml

【香り】

 スッとする香りとしては8年と似ているが、ラベンダーのような花の要素は感じない。独特のパフューム。ただ、8年の時に感じた湿ったニュアンスは無かった。バニラ香も拾えるが極めて薄い。

 時間が経つとピート香が強くなり、15年と同様に線香のような煙の香りが広がる。ただ、フィニッシュには再び独特なパフュームが広がる。

【味わい】

 麦の甘みやバニラ香も感じるが、全体的にはスモーキー。ただ、これらの味わいを独特なパフュームが覆ってしまうと感じた。

 オンザロックで飲むとパフュームが柔らかになり、ピートが主張するようになる。

【もう少し詳しく】

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 今回の飲み比べでは、この12年の香りが一番独特でした。スッとする感じは共通しているものの、8年や15年とは明らかに方向性が異なっていました。

 まず、8年の香りはハーブ、特にラベンダーの要素を感じました。人によってはミントのように感じるかもしれません。また、オークの香りも比較的強く主張したことから、うまく調和されていたと感じました。

 一方の15年は8年と同じくラベンダーの要素が感じられたものの、ピート香と樽香が主張し、スモーキーな部分が前に出ていると感じました。

 これらに対して12年の立ち位置は、独特だという印象を受けました。テイスティングノートは裏ラベルに書かれており、風味について書かれた部分は以下の通りです。

Sweet and biscuity with hints of vanilla and lavender.

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 麦の甘みもあるしバニラ香も拾えます。ただ、15年と似て結構スモーキーです。特筆すべきは、やはり独特な香りです。8年や15年のラベンダーの要素は12年では感じらませんでした。この独特な香りの主張がかなり強く、味わいにも影響を及ぼしていると感じます。

 グラスに残った香りも、8年はオーキー、15年はピーティーだったのに対して、12年の場合は強くパフュームを感じました。

今回もオンザロックを試しました。

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 そこで、前回のグレンギリー8年で試したオンザロックを、今回も試しました。やはり独特な香りが弱まり、ピートが強調されました。ピート香は土っぽさより煙が強調されているので、8年よりも15年と似たニュアンスを感じました。

 このグレンギリー12年に関しては、今後飲むときもオンザロックを試そうと考えています。

 ちなみに、グレンギリー12年は小さな酒屋で買ったのですが、もしかすると保管状態が良くなかったのかもしれません。濁りは無いものの長い間売れ残っていたようですし、クリアボトルなので日光も透過しやすいでしょうし……。

 機会があれば、今回のグレンギリー12年は、他のボトルを飲んでみたいなあと思います。そして、やはりパフュームを感じるのか知りたいですね。

パフュームについて云々

 ちなみに、この時代もボウモアにも独特なパフュームがあったとか。ボウモアもグレンギリーも所有会社はモリソン&ボウモアで、原因は色々と言われていますね。

 有名な話だとボウモア蒸留所の省エネ設備とコンデンサーに関するものがあります。ただ、ボウモア蒸留所近くの土壌や水にヒースの香りがあるという話も読んだことがあります。

 もっとも、これはアイラ島の話でグレンギリーが位置する東ハイランドでは、いったい何があったのか……?うーん、今の私には謎です。