グレンリベット コード
THE GLENLIVET
CODE
最低熟成年数:不明
地域:スペイサイド
地区:リベット地区
容量:700ml
アルコール度数:48%
【テイスティングに際して】
ウイスキーの発売趣旨が「情報に左右されず、感覚を研ぎ澄ませながらウイスキーの持つ多重なフレーバーやアロマを感じ、味わいの謎を解き明かしてほしい」というものであるため、テイスティング部分は薄墨色で書きました。
【香り】
甘い香りが強く出る。酒精強化ワイン樽による熟成をイメージさせるが、バニラの香りも主張する。リンゴの蜜の部分や洋ナシといった熟した果実、ナツメグやクローブといった甘くスパイシーな香りも感じられる。やや落ち着いてくると、ミントや白い花の香りのようなスッとする香りが強く感じられるようになる。
【味わい】
バニラやクローブ、煮詰めた果物といった、しっかりとコクのある甘さを感じる。アルコール度数は48%だが、事前の情報が無ければ、もう少し低い度数と答えていただろう。
甘みについては、パイナップルなどフレッシュな甘さも混じっているように感じる。熟成の若さを感じる部分もあるが、マイナス要因には感じられない。
後半から麦の味わいが広がってくる。余韻は中程度で、あまり後を引かない。ただ、グラスには、麦こがしのようなほろ苦い香ばしさが強く残る。
【もう少し詳しく】
グレンリベットから業務用としてリリースされた「コード」。延長コードの「コード」ではなく、「暗号」と言う意味ですね。
オフィシャルのテイスティングノートを見てみましょう。
- CASK:Unknown
- FLAVOUR:Unknown
- COLOUR:Unknown
- NOSE:Unknown
- PALATE:Unknown
- FINISH:Unknown
この時点で疼くものがありますが、それに加えてデザインがマットブラック。くそっ、静まれ俺の腕よっ……!!
面白くもないうえに、書きながら恥ずかしくなってきました。すみません。
さて、グレンリベットが「想像してみてくださいね」というコンセプトでリリースしたシリーズも、今回で第3弾です。
- 2013年 ALPHA(アルファ)
- 2016年 CIPHER(サイファー)
- 2018年 CODE(コード)
このシリーズのコンセプトは、情報に左右されず、感覚を研ぎ澄ませながらウイスキーの持つ多重なフレーバーやアロマを感じ、味わいの謎を解き明かしていただこうという斬新なものです。
アルファもサイファーも飲んできました。ただ、アルファの写真が行方不明で、サイファーしか写真がありません。
そして、アルファの方が好みだったことは覚えています。ただ、肝心のアルファがどんな味わいだったのか、あまり覚えていないんです。やっぱり記録しておかないと忘れてしまいますね。
さて、コードに話を戻します。こういう謎ウイスキーを「美味しいな、面白いな。何だろうな?」と考えるのも、私はすごくワクワクします。テストじゃないから正解不正解なんて気にしなくてもいいし、何より考えることって、すごく楽しいんですよね。
テイスティングコメントにも書いた通り、強い甘さを感じました。結構色も濃くて、樽の影響が大きいのだと思います。酒精強化ワインとぼかしたのは、何となくシェリーっぽくないなあ……と感じたからなんですね。
構成原酒については、長熟もブレンドされている一方で、メインとしては10年前後なのかなあ?という印象を受けました。
私が驚いたのは、アルコール度数が48%の割に、そこまで強いアタックを感じなかったことです。同じスペイサイド地域で似たような度数のオフィシャルと言えば、バルヴェニーの47.8%があるのですが、こちらはもうちょっとアタックの強さを感じます。
度数も想像してねと言われた場合、43%以上だとは感じるのですが、48%とは答えられないでしょうね。いやはや、本当に面白いです。興味深くて楽しくて、バーの端っこで一人ニヤニヤしていました。
でも、隣の席のアメリカンウイスキー好きの方と盛り上がれたから、OKですかね。
さて、つらつら書いてきましたが、私のメモを読んでも楽しくないと思います。コンセプトが「味わいの謎を解き明かしてほしい」ですし、やっぱりウイスキーは飲んでナンボです。自分で飲んだ方が絶対に楽しいはずですよね。
そのうえで、「この『ぱさぱさ』ってやつ、的外れなこと書いてやがる」となるかもしれないし「あれ、似てるぞ」となるかもしれません。
オークションなどで個人でも購入できますが、ボトルを一本抱えるよりも、一杯をいっぱい楽しんだ方が良いウイスキーだと思います。もちろん、趣味と気が合う仲間で共同購入して、「なんだろね?」と言いながら飲むのも楽しそうですね。
それでは、今日はこの辺で失礼……せず、もう少しだけ続くんじゃ。
【ウイスキーとは全く関係がないのですが……】
今回の「CODE」は「暗号」ですが、私にとっての「CODE」は、子どもの頃に読んでいた「TWIN SIGNAL」という漫画に出てくるロボットです。
「TWIN SIGNAL」は、初期は「トッカリタウン」を舞台に、ギャグタッチでロボットと人との触れあいが描かれていました。ただ、中盤から徐々にシリアス要素が散りばめられていき、人間社会の視点から見たロボット論が展開され、大きなテーマとして「人型ロボットの存在の是非」まで描かれました。
「CODE」というロボットは、シスコンで鳥型ロボットだけれど、電脳空間ではカッコ良いうえに最強武器である「細雪」を使いこなすという設定でした。今でも私のお気に入りです。
今回、この記事をまとめるにあたって「TWIN SIGNAL」の続編プロジェクトのクラウドファンディングが行われていたことを知りました。
このブログを始めていなかったら知らない情報でした。ブログを始めて良かったです!
そして、結果は半日で続編決定。やったー!でも、そりゃそうです。そうですとも。気づいていたら、私も10万円コースに申し込みましたもん。大清水先生、おめでとうございます!今から楽しみです。