ポートシャーロット アデルフィ 2003
ADELPHI Selection from BRUICHLADDICH
“PORT CHARLOTTE”
熟成:2003年7月16日から2018年11月28日
アルコール度数:57.7%
種別:シングルモルト
地域:アイラ島
【香り】
炭のようなピート香が強く主張する。その中にメープルシロップのような甘い香り。そのあと、しっかりとしたグレープフルーツや甘夏のような少し苦みを感じさせる柑橘系のフレッシュな香り。この香りは終始感じられた。
中盤から、ミントのような香りとともに、アーモンドやヘーゼルナッツといった香ばしい香りが出てきた。
最後の方で、少しクリーミーな印象を受けたが、うまく言語化できなかった。
【味わい】
アタックは強く、濃厚な印象。焚火の煙のような香りが一気に鼻孔へと広がる。ただ、心地よい甘みが、すぐに刺激を緩和してくれる。
香りと味わいとのバラつきは無いが、香り以外では、ややコショウのようなスパイシーな要素を感じた。
余韻の長さは中程度だがスモーキーな部分は少し長めに残る。
【ポートシャーロットを愛する人】
さて、いつもであれば【もう少し詳しく】として、私が気になっていることを好き勝手に書くのですが、今回は後回しです。
まず、ポートシャーロット探窮部、通称「ポ」さんの紹介を書きます。今回のポートシャーロットは、ポさんが、はるばるデンマークの酒屋さんから取り寄せたボトルです。
ポさんは、先日のブラインド問題をくださった方です。ロッホローモンドやレダイグもお好きですが、本命はブルックラディが造るポートシャーロットなんですよね。
「取り寄せた」と書きましたがデンマークの酒屋さんに「日本に送ってもらえない?」というところから交渉された猛者です。ポートシャーロットへの愛が感じられますよね。私、こういう方は素敵だなあと思います。
この方のツイートを読んでいなかったら、私はレダイグもポートシャーロットも、特に意識せずにウイスキーを飲んでいました。
このブラックアダーロウカスクも、ポさんが「ヤベー」と言っていたので「ポさんが言うなら、まあ買ってみるか」と思って、実際に非常に美味しゅうございました。
で、色々と飲んでいくと確かに美味しいんですよね。ブルックラディはオクトモアを出していますが、私はオクトモアよりもポートシャーロットの方が好きです。
オクトモアは80ppm以上のウルトラへビリーピーテッドで、あれはあれで良いんですが、私には少々しんどいです。
と言っても、ポートシャーロットも40ppmのへビリーピーテッドなので、飲めない方からは五十歩百歩なのかもしれませんが……。
アイラモルトが好き、という方はポートシャーロットもご存じだとは思いますが、もしまだ飲まれていなければ、是非お飲みください。
あと、ポートシャーロットさんのツイートをご覧くださいね!
【もう少し詳しく】
さて、ここからは通常モードに戻ります。
ポートシャーロットはアイラ島にあるブルックラディ蒸溜所で作られています。相変わらずGoogleさんの日本語訳は迷走していますね。
アイラ島のウイスキーといえば、私は昔からカリラが好きです。ただ、知名度が高い蒸溜所としては、アードベッグやボウモア、ラガヴーリンやラフロイグと言うイメージです。
そして、ブナハーブンやブルックラディは、ちょっと目立たない存在です。だって、パズドラの歴龍にもブナハーブンやブルックラディが出てきませんし……。
そんなわけで、ブルックラディは経営があまり安定しませんでした。おおよそ、こんな感じの歴史です。
- 1881年:操業を開始する。
- 色々ありますが、省略します。
- 1968年:インバーゴードン社が取得する。
- 1975年:拡張する。
- 1983年:生産が一時ストップする。
- 1994年:ホワイト&マッカイ(1996年にJBB社へと改名)社が取得する。
- 2000年:マーレイ・マクダビット社が取得、元ボウモアのジム=マッキュワン氏が製造に携わる。
- 2001年:生産を再開する。
- 2012年:レミー・コアントロー社が取得する。
このなかで、今の私たちにとって大きな転機は、やはり2000年でしょうか。マーレイ・マクダビット社が取得、元ボウモアのジム=マッキュワン氏が製造に携わったことで大きな変化が生じました。
今回紹介したポートシャーロットも、ここから誕生しました。公式サイトに動画があるので、是非ご覧ください。
【最後に】
蒸溜所が複数のラインナップをリリースしている場合は、飲み比べたくなりませんか?
写真が古くて恐縮ですが、思い付きで飲み比べたことがあります。本当は、ここにオクトモアも入れれば良かったなーと今では思います。
本当は年数を揃えたり、色々と細かく考えるべきなのだとは思いますが、考えずに飲むのも楽しみかな、と言い訳してみます。
ポートシャーロットは、いくつかサンプルをいただいたので、しばらくポートシャーロットのまとめが続きます。
では、本日はこのあたりで失礼します。
ベッド下に潜るピートくんです。
最近は、隙あらば部屋に突撃して、すぐにベッド下に隠れようとします。でも、堂々とドアを開けていると入るのを躊躇います。
「司馬仲達かーい」と思いながら見守っています。