琥珀色の研究 -A Study in Amber-

( ・x・)<琥珀の沼で泳ぐ「ぱさぱさ」です。ご一緒にいかがですか?

ザ・マッカラン12年 ダブルカスク

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THE MACALLAN
DOUBLE CASK 12Years old

地域:スペイサイド(ハイランド表記
最低熟成年数:12年
容量:350ml
アルコール度数:40%

【香り】

香りの広がりは大きくない。バニラの香りから徐々にレーズンの香りも感じるようになる。わずかながらオレンジの香りも拾える。時間が経つとウッディな部分が目立つようになる。

【味わい】

アタックは度数以上に感じるが、ボディは度数相応の軽さを感じる。ただし、バターを思わせるオイリーな印象も受ける。少し時間が経つと、シナモンのようなスパイスやレーズン、ナッツのニュアンスも感じる。余韻はややビターな甘さを感じてほどよく続く。

 【もう少し詳しく】

一昨日のシェリー、昨日のファインオークに引き続き、現行マッカラン12年の第三弾。今回もサントリースピリッツ表記です。もっとも、2017年3月発売なので、この表記は当たり前の話ですが……。

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ダブルカスクの「ダブル」とは、「アメリカンオーク」と「ヨーロピアンオーク」の2つを使っているということですね。表記の上では、ファインオークからバーボン樽の原酒を取り除いたということになります。

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樽構成としては100%シェリーで「マッカランならシェリー樽」というこだわりというか意地というか、そういった意図を感じます。

ただし、シェリカスクと比べると、ダブルカスクは少し生の木のニュアンスを感じます。木の枝が折れると白い部分が見えますが、あの部分ですね。

雪で枝の折れた木 (Of broken tree branch in the snow.)

ダブルカスクで特筆すべきはバターを思わせるオイリーな味わいを出していることでしょうか。こうした要素はシェリカスクには感じられなかったので、私は長所だと考えます。 

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オンザロックでも飲んだのですが……オイリーさが吹き飛んでしまいました。飲むなら、加水せずにストレートで、じっくりと待ったほうが良いです。

ただし、封を切った直後は香りも味わいも固かったです。開栓してから、少し時間が経つのを待った方が面白そうです。

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最初はバニラを思わせる甘さが広がり、徐々にスパイシーさやレーズンといった部分が顔を出すのは、かなり面白いです。アメリカンオーク原酒の比率が高めなのかな?と感じました。

ファインオークといいダブルカスクといい、現行マッカランは「マッカラン」の名前に苦しみながら、それでもチャレンジしているなあと思います。

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あえて難点を挙げるならば、350mlで3000円台という価格。3000円あれば、色々と選択肢が広がります。最終的には自分が好きなものを買えばいいと思うのですが、私は購入するまで1週間ぐらい悩みました。棚の前でうんうん唸るオジサンは、あまりかっこよくなかったと思います。でも、小遣いは有限なので……。