ジェムソン カスクメイツ
Jameson
CASKMATES
アルコール度数:40%
容量:200ml
アイリッシュウイスキー
【香り】
香りは広がらない。全体的にすっきりしているが、グラスに鼻を近づけると穀物由来の甘みのある香りを感じる。さらに鼻を近づけるとスタウトビールの香りが感じられ、ほろ苦さが思い浮かぶ。
【味わい】
口に含んだ瞬間は最初は白い花のようなすっきりとした印象を受けたが、すぐにカカオやコーヒーといった茶色のニュアンスを感じるようになった。
すっきりとした味わいのなかに柔らかな甘みを感じるが、スタウトビール由来の香りがほろ苦さを想起させる。嗅覚と味覚がやや一致しないため、少し混乱した。好みが分かれるだろう。
フィニッシュは短くキレ良く消え、なめらかさを感じる。
【もう少し詳しく】
さて、今回は「世界で最も売れているウイスキー」や「世界で最も愛されているウイスキー」などと言われているジェムソンのカスクメイツ。
アイルランド産のウイスキーなので、当然ですがスコッチではありません。「アイリッシュ」と呼ばれるウイスキーですね。
といっても、「ジェムソン蒸留所」はありません。ジェムソンはブランド名で、蒸留所名は「ミドルトン」です。ミドルトン蒸留所は1975年から現在の施設が使われているため、「新ミドルトン」と呼称されることもあります。
一方の「旧ミドルトン蒸留所」は博物館「ジェムソン・ヘリテージセンター」として使われており、年間12万人以上もの見物客が訪れるそうです。容量15万リットルの巨大なポットスチルは迫力があって人気だそうですよ。
今回の「カスクメイツ」は、スタウトビールの樽成熟で後熟させています。使っているのは「フランシスカン・ウェル」というマイクロブリュワリーのビールだそうです。
フランシスカン・ウェルとジェムソンのコラボは逆バージョンもあって、つまり「ビールをジェムソンの樽に入れる」ということもやっているそうです。面白いですね。
もっとも、今回の「カスクメイツ」のビールっぽさを感じる点については好みが分かれることになると思いました。
私はスタウトビールも好きで飲み比べを楽しんだりすることもあるので「ほほう、スタウト風味だな」と思いながら楽しめました。でも、スタウトビールをあまり飲まない人やそもそも苦手な人はちょっと注意した方が良いでしょうね。
ところで、アイリッシュウイスキーは少し前までは苦境に立たされていました。
1887年にはアイルランドでは28の蒸留所があったとのこと。*1それが、少し前までは片手で数えられるほどになってしまっていました。
しかし、最近は蒸留所建設ラッシュで「アイリッシュ・ルネッサンス」と呼ぶ方もいらっしゃいますね。たくさん作れば良いというわけではありませんが、閉鎖が相次ぐよりも良いとは思います。
話は変わりますが、今回は久しぶりの更新となりました。仕事が忙しいのもさることながら、実は保護猫活動をされている方から猫を2匹引き取って飼い始めました。毎日ご飯をやったり遊んだりしています。初めての経験なので慣れないことが多いのですが、一つひとつ楽しみながら覚えていこうと思います。
そんなわけで、今回もちょっとうとうとしながら書いています。間違えていなければいいなあ……。