ジョニーウォーカー ブラックラベル(旧ラベル、ウイスキー特級、従価税適用:1975年~1983年ごろ)
Johnie Walker Black(スクリューキャップ)
ブレンデッドウイスキー
最低熟成年数:記載なし
容量:760ml
アルコール度数:43%
【香り】
燻製したフルーツ。ヨード。落ち着いてくると、カラメルや黒蜜、煙や麦芽など、多種多様な香りが交互に主張し、かなり複雑に混じり合う。
【味わい】
香りに比べると少し甘いが、ほろ苦さも強く、ピートも主張してスモーキー。しかし、後半はオールブランのような穀物の甘みを感じる。その後、徐々にスパイシーになっていくが、レーズンのような甘さも伴っているため心地よい。やや「昔のウイスキー?」と思う独特の風味を感じる。
【もう少し詳しく】
今さら言うまでもありませんが、ジョニーウォーカーは特級時代と現行の味が大きく異なっています。
真っ先に驚いたのは「あれ、ヨードを感じるじゃん」ってことです。 現行のジョニ黒はふっくらとバランスの良さが売りですね。アルコール度数も40%ですし、販売担当の方から「最初に飲んでから、数滴加水してください。風味の幅が広がりますよー!」と伺ったことがあります。
それに対して、今回のボトルは太く力強かったです。何というか、現行が「にこやかな紳士」ならば、この時代は「渋いダンディな紳士」ですね。
今回のボトルは「トーメン」取り扱い時代、ウイスキー特級&従価税適用表示です。「特級?従価税?」という方は、ぜひ別記事をご参照ください。
『世界の洋酒事典』では白紋章は83年度版までで、84年度版からおじさんが歩き始めています。なので、1983年ごろまでの流通なのかなあと思います。
白紋章をよく見ると、ライオンさんがこっちを見つめています。シーバスの年代見分けを思い浮かべますね。
ちなみに、現在のジョニーウォーカーのラインナップは、黒、赤、緑、青、ゴールド……どの色みてもきれいだな……ってチューリップかよ!戦隊ものかよ!とツッコミたくなるぐらい多くのラインナップが出ています。
1986年頃になって、ジョンウォーカーオールデスト(現在のブルーラベル)が発売されています。
そんなわけで、多様なラインナップが出ている現在とはちがって、80年代前半までのジョニ黒は使える原酒も多彩だったんだろうなあと思います。
ひとまず、何種類か購入したので試してみたいです。さすがにフルボトルを揃える気にはならなかったので、ミニボトルも混じっています。
ちなみに、トーメン時代のジョニ黒はコシが強くてスモーキーですね。「え?ブレンデッドなの?」という感じる人もいるかもしれません。
個人的には、ハイボールで飲むとすごくスモーキーに感じるので、ロックぐらいがいいんじゃないかなあと思います。
たぶん、この時代のジョニ黒を知っている方にとって現行は「ケッ!円くなりやがってよぉ……」という感じかもしれません。そのあたりの声はディアジオも拾っているでしょうし、だからこそダブルブラックを販売しているのでしょうね。
年代だけでなく、ダブルブラックも交えて飲み比べるのも面白いと思うので、またあらためてまとめたいですね。オラ、なんだかワクワクすっぞ!