ジムビーム ブラック 6年
JIM BEAM BLACK
AGED 6 YEARS
容量：700ml
最低熟成年数：6年
アルコール度数：40%
国：アメリカ合衆国
地域：ケンタッキー州
【香り】
最初はやや硬い印象を受ける。木を削った香りや溶剤系の香りが強い。その中に炭っぽさも感じる。
時間が経つと、カラメルのような甘い香りと淡くオレンジやチェリーといった果実、甘みが強めのバルサミコ酢のような香りもある。
また、奥の方から蜂蜜やバニラ、コーンといった香りも拾える。
【味わい】
香りよりもシンプル。ほのかな甘みと渋み。口当たりはマイルドだが、アルコール感はしっかりしている。やや刺激が強い印象。
はちみつのような甘さも感じるが、全体的には穀物（グレーン）由来の甘さが強い。
余韻にややスパイシーな要素も感じるが短め。鼻孔に甘い香りとともに、蒸したトウモロコシのような香りも残る。
オンザロックで飲むと、最初はアルコール感が強いものの、徐々にバニラやカラメルといった甘い要素に加え、炭っぽさも前に出てくる。個人的には、オンザロックが一番楽しめる飲み方だった。
【もう少し詳しく】
旧ラベルですが、ごく最近のボトルなので特に苦労なく買えます。今回は、たまたま立ち寄った酒屋で見かけて「あ、懐かしい」と思って衝動買いしました。
お値段は2500円前後。メーカーズマークやジャックダニエルと競合しています。ちょっと良い感じのデイリーバーボンといったところでしょうか。
ジムビームと言えば、最近はモデルのローラさんを起用していますね。居酒屋で「ジムハイ」というメニューも見かけるようになりました。
そんなわけで、ハイボールも作ってみました。「ジムハイ」はレモンを入れますが、今回はレモン無しです。
悪くないんですが、好みが分かれると思います。溶剤系の香りがシュワシュワ感と合わず、私は得意ではありませんでした。
食中酒にハイボールとして飲むなら、ホワイトで十分かな？と思いました。「ジムハイ」の決め手はレモンだそうで、レモンを絞り入れたら変わるのかもしれません。
次にオンザロック。これは好みでした。
グラスに注いだ直後は、ちょっとアルコール感が強くて「うーん……」と思ったのですが、氷が溶けるにつれてちょっと甘い感じと炭っぽい感じが前に出てきて、なかなかに複雑になっていきました。
暑い時期はキーンと冷やしてシュワシュワさせたいものですが、オンザロックも飲んでみてください。
【ジムビームから見える最近のトレンド】
さて、公式サイトを覗いてみて、「おや？」と思った点がありました。それは、商品の掲載順です。トップでは、以下の順番に掲載されています。
- JBホワイト
- JBハニー
- JBアップル
- JBライ
JBハニーとJBアップルは「リキュール」なんですよね。でも、これをトップ4に持ってきている。今、こうしたフレーバードウイスキーは、各社が力を入れています。
また、バーボンの飲み方そのものも、カクテルみたいなスタイルが提案されています。
実は、サントリーさんは2013年ごろから「クールバーボン」というスタイルをアピールされていました。
……すみません、私は知りませんでした。言い訳っぽいことを書くと「クールバーボン」はあまり流行らなかったと思うんですよね……。
そう考えると、ローラさんの威力はすごいなあと思います。ウイスキーブームにも乗って、これからのシーズンはジムハイボールを飲まれる方も増えるんでしょうね。
ただ、私は、ずっしりどっしりバーボンも好みなので、両方とも展開してもらえるとありがたいなーと思っています。
後述しますが、ブッカーズの今後については少しドキドキしています。
【ジムビームについて】
ジムビームの操業は1795年で200年以上の歴史があって……などと、勉強がてら歴史をまとめていたところにジムビームの貯蔵庫が火災に見舞われました、というニュースが飛び込んできました。
テレビ朝日さんが詳しく報じていたので、公式動画へのリンクを掲載します。
「動画見たらギガが無くなっちまうだろ！」という方は、まずは日本語で書かれた新聞記事へのリンクを貼っておきます。
産経新聞などの記事も読んだところ、AP通信による記事を下敷きにしているものが多かったです。たぶん、この記事でしょう。
公式には、今回の火事で焼失した4万5000樽は「焼けた樽は比較的若い樽だよ。だから大丈夫だよ」ということです。
ただ、「若いといっても、実際は２～４年熟成ぐらいではないか？被害総額も4500万アメリカドルぐらいになるだろう」という見方もあるそうです。
ジムビームと言えばブッカーズやベイカーズも製造しているので、大丈夫かなあと心配になります。
とは言え、けが人が出なかったのは不幸中の幸いです。ジムビームさんのプレス担当は、以下のように語っています。
"We are thankful that no one was injured in this incident, and we are grateful to the courageous firefighters from multiple jurisdictions who brought the fire under control and prevented it from spreading"
ざっくり訳すと「けが人が出なくて本当に良かったです。複数の管轄から来られ、延焼を食い止めてくれた勇気ある消防士の皆さんに感謝します」と言う感じでしょうか。
確かに人命第一ですよね。しばらく様子を見守ろうと思います。
【最後に】
ジムビームブラックと言えば、8年表記が6年に変更されたことに始まり、頻繁にラベルが変わるイメージがあります。
オールドバーボンも奥深い世界だと知りつつあるので、色んなジムビームも飲んでみたいです。
そんなことを思いつつ、本日はこのあたりで失礼させていただきます。
キルシュさんとピートくんの抜け毛が多すぎるので、とうとうルンバを導入しました。猫から見れば得体の知れないモノらしく、動かすと嫌がります……。
【参考にしたサイトおよび書籍】
世界No.1バーボン JIM BEAM（ジムビーム） | 商品情報 | サントリーバーテンダーズクラブ
Jim Beam May Face $45 Million Loss From Warehouse Fire
米ジムビームの倉庫で火災、バーボン4万5000たるが失われる - ロイター
A Jim Beam warehouse filled with 45,000 barrels of bourbon still burning - CNN
ジムビームでクールバーボン！ | WHISKY Magazine Japan
ジムビームとは？ ジムビームハイボール特集｜サントリーグルメガイド
ザ・ベスト・バーボン―アメリカン・ウイスキーを楽しむためのカタログ&ブランド・ストーリーズ（出版：永岡書店 著者：楢崎恵久）
