琥珀色の研究 -A Study in Amber-

( ・x・)<琥珀の沼で泳ぐ「ぱさぱさ」です。ご一緒にいかがですか?

バランタイン ファイネスト(青赤紋章、ブラウンボトル、ウイスキー特級、従価)

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Ballantine's
FINEST SCOTCH WHISKY
ブレンデッドウイスキー
最低熟成年数:不明
容量:760ml
アルコール度数:43%
1975~1980年ごろ流通と推定

【香り】

アルコール感と熟成感がしっかりあって、ブランデーのようなイメージもある。最初はフレッシュな麦のような香りやレーズンの甘やかな香りが強いものの、徐々に甘みと酸味が混じったアップルパイのような香りも出てくる。奥にピート香も拾えるが、古書に感じるような懐かしい香りに感じる。

【味わい】

厚みを感じさせる味わい。ドライフルーツ、特にレーズンを感じさせる粘度の高い甘さを感じるものの、甘酸っぱさも感じるためバランスがとれている。甘酸っぱさは麦由来か?余韻は少し長めで、スモーキーでビターな味わいがじんわり続く。ただし、少しのっぺりとしている。

【もう少し詳しく】

バランタインの中でも普及品という位置づけのファイネスト。

エントリーボトルなので、手に取られる確率が高く「安くてうまい」というコンセプトが求められることになります。これって怖いですね。だって、「まずい」と思われたら、そのブランド自体にネガティヴな印象を持たれるわけです。すごく難しいポジションだと思います。

でもこのボトルは、その難しい役割を果たしていると思います。分かりやすく美味しいです。

f:id:pasapasadayo:20180328154948j:plainさて、バランタインのオールドボトルは紋章の色でおおよその年代が把握できるという話は有名ですね。

今回の「赤紋章+茶色の瓶」という組み合わせは1970年代を中心に流通したもののようです。
明治屋の取り扱いで酒税証紙が貼り付けてられていないので、1975年以降に輸入されたものだと判断できます。

ちなみに、ボトルの底にもいろいろなことが書かれていますね。

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オールドボトルのバランタインは評判が良いので「どんなもんかな?」と思ってボトルを購入したのですが、私には十分に美味しく感じられました。これがエントリーボトルならば、なるほどバランタイン知名度も上がるはずです。

もっとも、「さあ、味わうぞ!」という感じでもないかなあとは思います。私自身は、夜に台所掃除を終えたあとで、ときどき「おつかれー」という感じで飲んでいます。

ハイボールで作る場合は濃い目に作った方が美味しく感じますねー。

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なお、年代としてはもう少し前になるとボトル色が透明になるようですが、透明ボトルって保管に気をつかうんですよね……。それに、オールドボトルだと状態が不安です。だから、無理して買う必要は無いと思います。

最後に一言。ブラウンボトルだと顔とか体が映り込むんです……。下の写真にグラスが映り込んでいるのが分かりますか?

f:id:pasapasadayo:20180328154343j:plainオッサンの顔なんか映り込んだ写真なんて、ちょっとしたホラーですし、何より私が恥ずかしいので結構トリミングさせていただきました。ご承知おきください。